遠州傾キモノ「えんしゅうかぶきもの」


2023年01月05日
               
【脚本】 渡辺和徳


【あらすじ】

ヤクザ渡世に憧れていた森町村の石松は、喧嘩の最中に清水の次郎長と出会い、その侠気に惚れて子分となる。 それから数年——その腕っぷしの強さと愛嬌で、清水一家の名物男と呼ばれるようになった石松は、次郎長の代理として金毘羅参りを頼まれる。次郎長から三度の飯より好きな酒と喧嘩を固く禁じられ、不満タラタラに出立する石松。だがそれが、次郎長との今生の別れになるとは、誰も思いもよらなかった…。 「馬鹿は死ななきゃ治らねえ…だったら俺ぁ、死んでも馬鹿を(かぶいて)やるだけよ…!」 騙し討ちに遭い、敵対する都鳥一家に囲まれた閻魔堂…。次郎長に封じられた脇差を、石松は抜くや、抜かざるや——